歯科衛生士にとって復職は不安要素がたくさんありますよね…。
医療系は誰でもできる単純作業ではないので、復帰して即戦力になれるわけではありません。
若い時から積み重ねてきた経験があってこそ力が発揮される仕事だったりします。
仕事を離れていた期間が1年ぐらいなら感覚を取り戻すまでに時間はかからないかもしれませんが、2年以上あくと手先の感覚が鈍ったり歯科の言葉を忘れてしまうこともあるかと思います。
そんなことが頭によぎると復職するのが不安になり、復帰するタイミングを見失ったまま月日が流れていく…というところでしょうか。
しかし苦労して手に入れた国家資格ですよね。
名ばかり歯科衛生士で終わらせず、また復職して活躍していただきたいなぁと思っています。
「顔も知らないあなたに言われても…」と思われた方もいるかもしれませんが、実は私も一度歯科衛生士の職から離れた人なので復職を考えている方たちの気持ちが痛いほど分かるのです。
そこで今回は復職に対して漠然とした不安を抱いている方たちに伝えたいことをまとめてみました。
不安だから…と考え込んでいるだけでは一歩も前進しません。
不安なときこそやるべきことがあるので、ぜひ参考にしていただければと思います。
技術面の不安
歯科衛生士の技術を磨く場に最適なのは臨床というのは言うまでもありませんが、復職前にどこかの歯科医院を貸してもらうなんてなかなかできるものではありませんよね。
現実的に考えてみると3つの方法があるかと思います。
①本で勉強する
②インターネットで学ぶ
③復職者セミナーに参加する
どれも1人でできるものばかりなので自分のペースで学び直せますよ。
本で勉強する
まずは記憶を呼び起こすところから始めましょう。
現場で求められる知識と技術が学べるハンドブックがあります。
歯科の基本知識と、よく行われる治療の流れや準備する器具について記載されていますよ。
完璧に暗記することよりも「そういえばこんなことやってたな~」と思い出せるだけで十分です!
インターネットで学ぶ
私が勉強する際によく使うのは以下の2つです。
ラプレッスン
無料の会員登録さえすれば、動画が見放題です。
歯科衛生士が苦手意識をもちやすいことをピックアップしているのでとても参考になります。
もう悩まなくて大丈夫!歯科衛生士が無料で楽しく学べるラプレッスンを紹介します
Youtube
YouTubeで「印象 練り方」「スケーリング」「SRP」などと検索すると上達するためのコツやポイントを紹介してくれている動画がいくつか出てきます。
復職者セミナーに参加する
実際に器具を持って実習したい!という方もいるでしょう。
そういった方にオススメなのは復職者に限定したセミナーです。
日本歯科医師会では各都道府県で行われている復職支援事業をまとめてくれています。
研修の日時については、お住まいの歯科医師会に確認してみるとよいでしょう。
法人企業でも歯科衛生士の復職支援を行っているところがあります。
講師は現役歯科衛生士なので、技術面以外の不安なことも相談しやすそうですね。
大阪には歯科衛生士の学び場「ラプトレOSAKA」という施設があり、自主トレやチェアレンタル、トレーナ付きレッスンなど複数の利用方法から選択できますよ。
家庭と両立できるか不安
結婚や出産を機に退職される歯科衛生士が多い中、子育てがひと段落したことを理由に復帰する方もたくさんいます。
ひと段落したといっても、学校の行事で休むかもしれないことや、家族に緊急事態が起きたら…などと考えると心配事ゼロで復帰できるわけではないんですよね。
心の片隅では両立できるか不安な気持ちを常に抱えているものです。
家庭とのバランスを大切にしたい方は、職場を選ぶ時に子育てママ世代に理解のある歯科医院を探すことをオススメします。
理解のある歯科医院だとスタッフの中に子持ちママさんが複数いたり、院長が子育て世代だったりします。
お互い家庭の事情を理解しあえることがあるので、子どもが発熱して休まなければならない時も他のスタッフがフォローしてくれます。
他にも残業ができるだけ出ないようにアポイントを組むときに工夫していたり、休診日に勉強会へ参加しなくてもOKだったりしますよ。
歯科医院を探す方法を書いている記事もあるのでぜひ参考にしていただければと思います。
面接で採用されるか不安
久しぶりに書く履歴書…。
何を書けばよいのか分からないという方には、歯科衛生士のための履歴書を書くコツをまとめた記事があるので、ぜひ見て欲しいなと思います。
新卒の方に向けて書いていますが、既卒でも参考になる部分はたくさんありますよ。
またブランクがあるから落とされるのではないかと不安になっている方は、その気持ちを素直に採用担当者に伝えてみましょう。
本当はブランクがあり仕事内容を忘れている部分があるにもかかわらず、それを隠して自信がある素振りを見せる方が厄介です!
嘘をついても出勤初日でバレますし、即戦力になってくれる人だと期待してしまっていることもありますので…。
それならば面接時に「ブランクが〇〇年あるため感覚を取り戻すまで時間がかかるかもしれませんが大丈夫でしょうか?」「忘れていることも多いので働きながら学び直したいと思っていますがよろしいでしょうか。」と聞いてみましょう。
伝えたときの採用担当者の反応が悪かったり、「即戦力にならないのは困る」なんてハッキリ言われたらそこで働くのは諦めましょう。
世の中には「ブランクがあっても少しずつできるようになってくれたいいよ」というスタンスをもっている院長はいますので、焦らず自分のワークライフバランスに合う歯科医院を探してくださいね。
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