インレー形成後の仮封のやり方と上手く盛るためのコツ

インレー形成後の仮封のやり方と、上手く盛るためのコツ

インレー形成後、詰め物を装着するまでの期間は仮封をして過ごしてもらいます。

よく使われるのはプロテクトシールやドュラシールという即時重合型の材料です。

今回は仮封をするときに気を付けるポイントについてまとめましたので、ぜひ参考にしていただければ嬉しいです。

仮封をする目的

仮封をする目的は、主に2つあります。

1つ目は歯がしみるのを防ぐため

生活歯の場合は神経が生きているので、形成後に何も保護をせず過ごすと歯がしみて痛みを感じてしまいます。

そこで少しでも快適に過ごせるように、詰め物を入れるまでのあいだ、仮封をします。

2つ目は歯肉腫脹や隣接歯の移動を防ぐため

形成後は技工所に模型を送り、詰め物(インレー)を作ってもらうのですが、届くまで1週間ほどかかることが多いです。

患者さんに予約を取ってもらうときは早くて1週間後、用事が重なって予約がなかなかできない方だと1週間を過ぎることもあります。

その期間に仮封をせず過ごすと、どうなってしまうのか想像できますか?

プラークコントロールが乏しい方だと形成した周りの歯肉が腫れあがることがあります。

他にも歯は空隙があると移動する性質があるので、近遠心を形成した場合、隣接歯が数ミリほど移動する可能性がでてきます。

もし数ミリでも移動していたら、出来上がった詰め物を入れたときに不適合となり、その日に接着できなくなります。

そうなると患者さんにまた印象をして、再来院してもらわなければならないので時間も手間もかけてしまいます。

仮封の手順

歯面の清掃

窩洞内にアルジネート印象材や汚れが残っていないか確認して、綺麗に清掃します。

防湿

ロールワッテを口腔前提に入れて唾液が触れないようにします。下顎の時は舌の下にも入れます。

歯面の乾燥

麻酔を使った時はスリーウェイのエアで乾燥しても問題ありませんが、麻酔を使っていない時は綿球で歯面の唾液を吸って乾燥させます。

筆積み法で歯面に盛る

仮封材は筆積み法で盛り付けていきますが、操作するときのポイントがいくつかあるので紹介します。

筆先に軽く液をつけて筆をゆっくり回しながら粉を付ける

筆の先っぽだけ使うほうが、綺麗な玉ができて仮封しやすくなります。

液をつけすぎると操作性が悪くなるので筆先に少しだけ浸みこませるぐらいでOKです。

筆をゆっくり回すと粉が絡まりやすくなって、大きな玉を作ることができます。

窩洞が大きい時は大きい玉を作れた方が時短になりますよ。

隣接面から盛る

玉を窩洞内に入れる時は、隣接面から埋めていきましょう。コンタクトがしっかり隠れているかミラーで念入りに確認します。

そして最後に咬合面に盛っていきます。

こまめに筆先を液につけて拭き取る

筆積みの2回目以降は、筆先に液をつけてこまめに拭き取りましょう。

粉がついたまま放置すると硬化してしまい、あとから除去するのが困難になります。

咬合面は盛りすぎ注意

咬合面を盛る時は少しくぼんでいるぐらいをイメージしましょう。

高すぎると上下の歯を咬み合わせたときに咬合痛が起こってしまいます。

カチカチ咬んでもらい、高さを確認する

完全に硬化する前に「カチカチかんでください」と声掛けして、咬合面が強く当たっていないか確認します。

咬み合わせたときに、もし仮封材がビヨーンと伸びた時は高く当たっている可能性があるので、液をつけて仮封材を柔らかくしながら減らしましょう。

咬合紙で咬合面が強く当たっていないか確認する

高さに不安がある時は咬合紙をカチカチかんでもらい、高さの確認をしてもよいと思います。

ある程度仮封材が固まってから行わないと、咬合紙に引っ付いてしまうので気を付けましょう。

綿球に液を染みこませて、頬舌面についた仮封材を拭き取る

仮封ができたら、頬舌面についた余分な仮封材を拭き取ります。

このとき、綿球に液を染みこませて拭き取ると取りやすいです。

ロールワッテを外して、チェアを起こす

仮封が終わったら、ロールワッテを外してチェアを起こし、軽くうがいをしてもらいます。

仮封後の注意事項を伝える

・完全硬化するまで30分程かかるので、その間は食事を控えてください

・麻酔をしている場合は2~3時間後から食事可能

・粘着性のあるガムやキャラメルなどを食べると仮のふたが外れやすいので食べるのは控えてください

・次回来院するまでの間、処置した歯に歯間ブラシやフロスを通さないように気を付けてください

・歯ブラシは優しく当ててお掃除してください

これらの注意事項を忘れずに伝えます。

「今日の治療は以上で終わります。次回は出来上がった詰め物を歯にピッタリ合うように調整して取り付けていきますのでよろしくお願いします。」

と次回の予定を軽くお伝えして終わります。

もし仮封が外れたときは?

歯がしみて痛みが強い場合は急患という形で来院していただき、仮封しなおします。

もし痛みが無い場合は、来院予定日2日前ぐらいならそのまま過ごしてもらいます。

しかし来院予定日まで日にちが空く場合は、歯の移動を防ぐために再来院をお願いします。

参考資料

PRGプロテクトシール

PRGプロテクトシール -製品情報- – 松風

Youtube

仮封の方法を動画で確認したい方にオススメのものを紹介します。

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