私は長女が1歳半~2歳半の約1年間、時間短縮正社員(以下、時短社員)として歯科医院で勤務したことがあります。
勤務する前は歯科衛生士が時短勤務できるとは知らず、ずっと働くかどうか悩んでいたのですが、ある歯科医院に見学に行った際に「時間短縮正社員の制度があるからそれを利用してもいいよ?」と提案してもらったことがきっかけでその医院で勤務することになりました。
そこで気になったのは給与面。
給料の話は同じ職場のスタッフとするのは気が引ける…
そこで自宅に帰ってからすぐにネットで「時短 給料」「時短 年収」などと検索してみましたが、あまり情報がなく、しかも歯科衛生士に特化したものはゼロだったので相場がよく分かりませんでした。
でも子育てしながらがっつりフルタイムで働く自信はないし、だからといってずっと家で専業主婦をするのももったいない気がして最終的には情報ゼロのまま働くことを決めました。
そこで今回は私の1年間の時短勤務時代の給与を大公開したいと思います!
歯科衛生士で時短社員として働くことを考えている方の参考資料になれば幸いです。
時間短縮正社員とは?
なんとなく聞いたことがある「時短勤務」ですが、詳しくは分からないという方も多いのではないでしょうか?
簡単にですがこの制度について説明しますね。
この制度は改正育児・介護休業法の第23条第1条に規定されています。
主な使用目的は育児や介護と仕事の両立ですが、近年は大学に通う・心身の不調などの理由でも利用できるようになってきているようです。
実際に私の勤務先にも、過去に胃がんになった方がいたのですが長時間の勤務は身体的に厳しいということで短時間正社員の制度を利用して勤務していました。
育児を目的で利用する場合は、子どもが3歳の誕生日を迎える前日まで利用することが可能です。
フルタイム正社員と何が違うの?
大きく違う点は勤務時間です。
フルタイムだと8時間労働ですが、短時間勤務だと6時間になります。
(規定では原則6時間で、厳密にいうと5時間45分~6時間)
私の1年間の年収を公開
1年間の給与明細です!結構なボリューム…
では月ごとに振り返っていきたいと思います。
4月
基本給:7,1250
時給:24,045
合計:95,295
控除額:26,322
手取り:68,973
4月は初勤務の月だったので研修期間は時給扱いでした。
また給与の締め日の関係で基本給が通常の半分の金額になっています。
本来他に手当もあるのですが、手当の支給は1ヶ月経ってからということで4月は無しです。
控除内容は健康保険と厚生年金と雇用保険が含まれています。
5月
基本給:142,500
手当:13,575
合計:156,075
控除額:28,554
手取り:127,521
基本給も通常になり、手当もしっかり入るようになりました。
手当は歯科衛生士国家資格・昼食・皆勤・通勤費などが含まれています。
控除は所得税も引かれるようになりました。
6月
基本給:142,500
手当:27,150
合計:169,650
控除額:29,095
手取り:140,555
6月ボーナス!
賞与:20,000
控除:1,878
手取り:18,122
気になる初賞与は…なんと2万円。
まだまともに仕事も覚えていないなか、この金額はうれしかったです。
冬のボーナスに対するわくわく感も高まり、仕事のやる気もここで倍増!笑
7月
基本給:142,500
手当:22,150
合計:164,650
控除額:28,830
手取り:135,820
7月は子どもが熱を出したため欠勤しました。
そのため皆勤手当てが支給されず手取りもその分減ってしまいました。
自分だけだったら皆勤を目指せるのに、子どもがいるとどうしても休まないといけないんだな…と改めて感じた月でした。
欠勤する際の職場への連絡、明日以降の勤務の確認などを実践的に学べたことはよかったです。
8月
基本給:142,500
手当:22,150
合計:164,650
控除額:28,830
手取り:135,820
3月も欠勤がありましたが欠勤しても基本給が変わらないところはパートと違い、時短正社員の良いポイントですね!
9月
基本給:142,500
手当:32,150
合計:174,650
控除額:29.260
手取り:145,390
小学校の歯科検診を休日出勤して行ったため、その分が支給され手取りが少しだけ多めです。
10月
基本給:143,000
手当:27,150
合計:170,150
控除額:30,080
手取り:140,070
10月は基本給が500円アップしました。
事前に昇給の時期は知らされていなかったので先輩に「今月って昇給する時期なんですか?」と確認したところ「私は何も変わってなかったよ?」と…。
一体なんだったのか今でも不明なのですが、それでもアップはありがたい~!
11月
基本給:143,000
手当:27,150
合計:170,150
控除額:30,080
手取り:140,070
12月
基本給:143,000
手当:27,150
合計:170,150
控除額:30,080
手取り:140,070
12月ボーナス!
賞与:243,100
控除:31,953
手取り:211,147
待ちに待ったボーナス!
こんなにもらえると思っていなかったのですごく嬉しかったですね。
子育てしながら働くのは身体的にも精神的にも辛いときがあったので、今まで辞めずに頑張ってよかった…と心から思いました。
1月
基本給:143,000
残業手当:1,878
手当:27,150
合計:172,028
控除額:30,166
手取り:141,862
今までは17時が定時でも受け持ち患者さんのメインテナンスが終わっていないと15分~30分ほど超えることがありサービス残業していました。
でも1月からはしっかり残業代が出るようになりました。
2月
基本給:143,000
残業手当:2,399
手当:27,150
合計:171,070
控除額:30,103
手取り:140,967
3月
基本給:143,000
不就労控除:130,400
残業手当:334
手当:21,430
合計:34,364
控除額:12,503
手取り:21,861
2人目を妊娠中で体調の不調が続いたこともあり3月はほとんど出勤できませんでした。
そのためかなり給与は少なくなってしまいました。
年収(手取り)
4月~3月の総支給額(手取り)
¥1,708,248
3月もフルで出勤していたら180万ぐらいだったということですね。
フルタイムの歯科衛生士の平均年収が335万なのでそれに比べると少ないのですが、パートで夫の扶養内(103万)で働くよりは多くもらえることが分かるかと思います。
他の職種の時短社員の月収を公開
歯科衛生士ではない他の職種の時短社員の方の月収も気になりませんか?
少し情報を集めてみました。
6時間勤務で17万ほど。手取りは12万くらい。
ちなみに私の会社は、勤続6年で月収16万。
9時から3時勤務の場合です。
給与は年齢と大体同じで40歳なら40万てところです。
ただし1日2時間程度の残業代込みの金額です。時給にして1900円ってところかな。
時短(残業なし)だと、40歳で30万少々ぐらいです。
私も2時間時短のときは、手取りが17万位になったかな・・・。
確か同じく70%になるけどボーナスもあったし。
手取り20万前後です。
入社してからは10年くらいです。
社会人になって10年目、転職して6年目の頃に、7.5時間勤務のところ、復職に伴って6時間勤務の時短勤務になりました。
額面で24万円くらい。諸々引かれて手取りは20万いかないくらいでしょうか。
https://komachi.yomiuri.co.jp/t/2016/0314/754939.htm
職種・勤務年数によりバラツキはあるのですが大体12~20万円もらえるところが多いみたいです。
そう考えると私は勤務年数0で新人にもかかわらず手取り14万はもらえていたのでまぁまぁ良かったのかな?と思います。
時間短縮正社員の魅力
ボーナスがもらえる
私がパートではなく時短社員を選んで良かった1番の理由はボーナスがもらえることでした。
給与とは違った嬉しさがありますよね。
自分へのご褒美として美味しい食べ物、服などを買うことで気分転換になりました。
将来的に子どもにも教育費がかかってくるので、それに備えて貯金にも回すこともでき安心材料が増えますよ。
欠勤しても基本給は保障される
子どもがいると熱を出したり、感染症をもらってくることもしばしば…。
どうしても欠勤しなければいけない場面が出てきます。
パートの場合休んだらその日の分の給与はゼロ。
しかし時短社員なら欠勤しても皆勤手当てがもらえないだけで基本給は減額されません。
子育てと仕事の両立がしやすい
私は時短社員になり9:00~17:00の6時間勤務でした。
(13:00~15:00がお昼休憩)
17時に終わり家に着くのは17時半すぎ。
そこから夕飯の準備をして、19時に夫が帰ってくるころに丁度準備ができているという感じだったのでバタバタしすぎることもなく余裕ができて良かったです。
どうしても疲れていて料理ができない時は仕事帰りにスーパーに寄ってもまだお店は空いているので、お惣菜を買うこともできました。
フルタイムだと本来19時までの勤務ですが急患が来た場合は、20時まで残業とかが当たり前にあったのでとても大変だったと思います。
フルタイムに移行しやすい
歯科衛生士は手先を使う仕事なので一度臨床を離れると、復帰する時に不安になってしまうと思います。
でも子育て期間も時短として勤務しておけば手先の感覚を失うことなく、歯科衛生士として自信をもって働けます。
子育ても落ち着いてきたし、そろそろフルタイムで働こうかな?と思えるようになった時にはスムーズにフルタイムに移行もできます。
院長も自分の医院にずっといた経験者がフルタイムとして続けて働いてくれるのは嬉しいはずなので、その際の給与の話し合いでは優遇してくれるかも…?
私は1年間だけでしたが時短社員になって、仕事と子育てを両立することができたので利用して良かったです。
小さな子どもを連れたお母さんが患者さんだった場合、子育ての大変さが身に染みてよく分かるのでママ目線で保健指導ができたり、歯磨きを泣いて嫌がる子どもへの対応の仕方も実用的な内容で伝えることができたりして、ママさん歯科衛生士ならではの活躍ができました。